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着物の知識:結城紬について

【結城紬について】

産地は茨城県の結城市。奈良時代から二千年の歴史があり、40工程におよぶ職人達の熟練した手仕事に支えられております。糸つむぎ・絣くくり・居座機の三工程は重要無形文化財に指定されております。2004年に絣くくりでなく摺り込みによる物に重要無形文化財の証紙を貼った事が問題となりました。これは結城保存会と国との意見の相違ですが、現在は重要無形の証紙を貼る事ができなくなっていますが、重要無形文化財を取り消された訳ではありません。2010年にはユネスコ無形文化財にも指定されました。結城紬の糸はまず繭をお湯の中で広げて袋状にします。それを乾かしてから、つくしという道具に掛けて両手の親指とひとさし指で糸をつむぎます。結城紬一反には約2300個の繭が必要となります。設計図に基づき絣部分に木綿糸をくくります。染料を染み込ますため石の上に叩き付けて染めます。そして最も原始的と言われる居座機で織り上げます。織りあがった紬を糊抜き、天日干しすると軽くて柔らかい結城紬となります。同じ茨城県の石下地方では真綿の糸を高機で織っており、石下紬と呼ばれています。価格は結城紬の3分の1くらい。見た目はほぼ区別がつきませんが反物に貼ってある証紙は異なります。

 

繭を広げて袋状にしたものです。

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紡いだ糸と糸括りして染めた糸です。

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